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今回は、ウィズ・コロナ(コロナとの共生)として、新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の対策に役立つ機能性成分をご紹介します。
新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の予防方法は、
(1)ウイルスへの接触機会を減らす
(2)身体の抵抗力を高める
の2つです。
政府の専門家会議は、新型コロナウイルスとの共存を想定した、「新しい生活様式」を提言しました。これは、(1)に相当する対策です。つまり、「人と人との接触を減らす」ことで、飛沫感染や接触感染を予防します。
(2)は、ウイルス感染に対する抵抗力を高めることです。具体的には、食事や睡眠、ストレス対策など、心身の健康維持に気を配ることが大切です。栄養バランスの取れた食事が基本ですが、サプリメントを合わせて摂ることもおすすめします。ビタミン類などのサプリメントは、これまでのたくさんの研究によって、インフルエンザや普通感冒(風邪)など、ウイルス性呼吸器感染症の予防や重症化の軽減に役立つ成分が報告されています。
ウイルス対策に必須のビタミン・ミネラル
●ビタミンD
ビタミンDは、ウイルス性呼吸器感染症の対策として有用です。免疫の働きを維持し、ウイルスの増殖を阻害する作用や抗炎症作用が知られています。COVID-19についても、欧州の研究では、ビタミンDが不足すると、感染リスクや重症化リスクが高まることがわかっています。
日本で行われた臨床研究では、冬季に、学童に1日あたり30µg (1200IU)のビタミンD3サプリメントを投与した結果、インフルエンザの罹患率が42%減少しました。その他の研究でも、小児から高齢者までの幅広い世代において、ビタミンDサプリメントが、ウイルス性呼吸器感染症のリスクを減らすと報告されています。
現在、日本人では、ビタミンDの欠乏が問題になっています。日本では、今年からビタミンDの摂取基準が引き上げられましたが、それでも、アメリカの摂取基準の半分以下となっています。ビタミンDには多彩な働きがあり、健康を維持するために、ビタミンDサプリメントの活用をおすすめします。
●ビタミンC
風邪対策では、ビタミンCの有用性も確立しています。これまでの研究では、ビタミンCが上気道感染症(かぜ症候群)の予防、早期回復、罹病期間の短縮などに役立つことが報告されています。
●亜鉛
亜鉛は、免疫機能の維持に欠かせないミネラルです。多くの研究によって、風邪の初期に亜鉛サプリメントを摂ると、重症度が軽減され、早く回復することが示されています。一方、「国民健康・栄養調査」では、日本人の亜鉛の摂取不足が指摘されているため、積極的に摂取したい栄養素です。
●エキナセア:風邪対策の定番ハーブ
風邪対策として定番のエキナセアは、北米原産のハーブで、抗ウイルス作用、免疫調節作用、抗炎症作用があります。多くの研究で、エキナセアが風邪やインフルエンザの予防と重症度の軽減に役立つことが示されています。新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)での重症化のメカニズムとして、「サイトカインストーム」の関与が考えられています。「サイトカインストーム」とは、細胞から分泌されるたんぱく質「サイトカイン」が大量に放出されることで、全身に過剰な炎症が生じて、病態を悪化させることです。エキナセアには、この「サイトカイン」の産生を抑える働きが示唆されています。
また、ビタミンDには炎症を抑える働きがあり、ビタミンDが不足していると、「サイトカイン」が上昇するという報告もあります。
新型コロナウイルスの特徴を考えると、根絶は容易ではありません。コロナと共存するための行動様式の中で、免疫力の維持のために、サプリメントの活用もおすすめいたします。