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発見されているだけでも数千種類ある乳酸菌やビフィズス菌。数多くの中から、"こんな症状やお悩みのときにおすすめ!"というものをセレクトしました。整腸はもちろん様々なお悩みに応えてくれる乳酸菌・ビフィズス菌のはたらきをご紹介します。
私たちの身の回りには、乳酸菌やビフィズス菌を含む食品やサプリメントがたくさん存在しています。
「種類がありすぎてどういいのか分からない!」「なにを選べばいいんだろう?」という方も多いのではないでしょうか。
一般に人の腸内に存在する細菌のうち、健康維持に貢献するものを善玉菌といいます。代表的なものとして乳酸菌やビフィズス菌があり、整腸作用がよく知られるはたらきです。
しかし近年の研究では腸内環境を整える以外にも、菌の種類によって様々な役目を果たしていることが分かってきています。
その中から今回は、様々なお悩みに応じた菌の特長をまとめました。
お通じを改善したい
ビフィズス菌BB536
1971年に世界で初めて食品に利用されたビフィズス菌が「ビフィズス菌BB536」。熱や酸素、酸に強いのが特長で、胃酸で死滅せずに腸まで届くとされています。腸内まで菌が届くと、ぜん動運動に欠かせない乳酸や酢酸が生み出され、消化活動が活発に。お通じの改善につながります。
また軽度〜中度の潰瘍性大腸炎患者に一定の効果があったというデータ*1や、花粉症の症状が緩和したという実験結果*2もあります。薬のような即効性はありませんが、継続して摂取することで効果が期待できます。
参照:"生きて届く"といえば「ビフィズス菌BB536」!善玉菌で腸の調子を整えよう
免疫力をUPさせたい
乳酸菌「EC-12」
腸には体の免疫機構の6割が存在しているといわれています。もっとも多く集まっているのが、小腸の末端にある「パイエル板」と呼ばれるところで、腸の免疫機能=腸管免疫をつかさどっています。
乳酸菌「EC-12」は生菌ではないため耐熱性に強く、小腸まで安定して届いて免疫を刺激・活性化。免疫力を高めることで、インフルエンザをはじめとした感染症などに対しても効果を発揮します。もちろん、腸内環境を整えるはたらきも。
また非常に小さな乳酸菌で、1gに5兆個もの菌が含まれています。少量で多くの菌を摂取できるのが特長です。
参照:"乳酸菌は死んでも効果がある?殺菌された「EC-12」の知られざるはたらき
太りにくく痩せやすい体になりたい
ビフィズス菌B-3
肥満のひとつの原因として体の中で長期にわたり低レベルの炎症が続く"慢性炎症"があります。高脂肪食を摂取することで腸管バリアが破壊され、炎症を起こす物質が血液へ流入。脂肪細胞などで炎症が起きることで肥満を引き起こすのです。
「ビフィズス菌B-3」には、これに対抗する"腸管バリア保護作用"があります。これにより炎症物質の体内への流出を防ぎ、肥満の原因をシャットアウトしてくれます。
また「ビフィズス菌B-3」を摂取することで体重・体脂肪を減少させるはたらきがあることが、臨床試験のデータから認められました。
参照:その肥満、慢性炎症のせいかも。「ビフィズス菌B-3」が炎症を鎮静&ブロック!
口臭をケアしたい
乳酸菌SS-K12
腸内だけでなく、口腔内にも善玉菌・悪玉菌など無数の細菌がすんでいます。悪玉菌はここでも、歯周病・虫歯といった口腔内疾患や口臭などを引き起こす原因に。
「ストレプトコッカス・サリバリウスK12(SS-K12)」は、口腔内に存在する細菌の中で最も多いとされる唾液連鎖球菌のひとつである善玉菌です。"サリバリシンA"と"サリバリシンB"という2種類の抗菌物質を産出することで、口臭の原因となる悪玉菌にアプローチ。
ある臨床試験の結果*3では、「SS-K12」摂取後1週間での口臭改善率が85%に。また「SS-K12」を摂取したほぼ全員に唾液中の細菌構成に改善がみられました。
参照:善玉菌の力で口臭を改善!乳酸菌「SS-K12」で口内フローラを整えよう
デリケートゾーンの炎症を抑えたい
乳酸菌GR-1/RC-14
かゆみやニオイといったデリケートゾーンの不快感...「膣カンジダ」など膣炎の症状にも、乳酸菌は力を発揮します。
菌の侵入・繁殖を防ぐため、膣内はもともと乳酸菌によって酸性に保たれています。ストレスや疲れ、食生活の乱れなど様々な原因により膣内のバランスが崩れることで、トラブルが起こります。
「乳酸菌GR-1/RC-14」には、悪玉菌の侵入・付着・増殖の3つを抑制するはたらきがあります。そうして膣の健康が保たれることで、不快な症状が起こりづらくなるのです。
参照:乳酸菌サプリメントで治せる!? 病院に行きにくい膣カンジダのアノ症状
健康でいられるのは、様々な場所で活躍する菌のおかげ
腸内環境の改善以外にも、体の様々なバランスを整えてくれている乳酸菌・ビフィズス菌。そんな菌たちの性質をよく理解して、上手に活用していきたいですね。
ご紹介した乳酸菌やビフィズス菌はそれぞれ、サプリメントなどで気軽に摂り入れることができます。ご自身のお悩みに合ったものがあれば、ぜひお試しください!
*2:Xiao JZ et al. Clin Exp Allergy, 2006
*3:Burton et al. J .Appl. Microbiol.2006, 100(4) : 754-764.