
愛犬用シリーズへのこだわり 第四回 デンタルケア編
- こんにちは。
10月に愛犬用デンタルブラシとガムが発売されましたが、皆さんもうチェックされましたか?
この商品は、ワンちゃんの歯の健康を守ることを目的としたものです。3歳以上のワンちゃんの約8割が歯周病を発症しているとも言われる現在、歯のケアはますます重要になってきています。
- 今回発売したものは、獣医歯科の専門医の先生にアドバイスをいただきながら開発を進めました。動物の歯の分野は非常に奥深い!意外と知らないことが沢山あり、開発を進めながら自分自身の勉強にもなりました。例えば、歯みがきを兼ねて与えるおやつのひずめや硬い生皮ですが、実はワンちゃんの歯が折れる原因になるので、食べさせてはいけないってご存知でしたか?体の中で一番硬いといわれる歯のエナメル質は、ヒトよりもワンちゃんのほうが実は薄いのです。だからこそ、硬すぎるものを食べさせるとかえって歯が折れるリスクが上がってしまうので、NGフードなんです。
そして、今回商品のターゲットとしたのは歯周病。口の中の病気である歯周病は、わざわざ口の中をのぞかなければ分からないので見落としてしまいがちですが、本当は怖い病気の一つです。
歯周病は、進行具合によって歯茎の腫れ、出血、口臭発生だけでなく、歯槽骨(歯を支えている骨)溶解による顎骨骨折や、さらに深刻な病気である心疾患、腎疾患等の内臓疾患を引き起こす原因になるとも言われています。
- 話の途中ですがワンちゃんのお口の中をチェックしてみてください。
一つでも当てはまれば歯周病を引き起こしている可能性があるので、すぐに獣医さんに相談してください。
- 歯垢・歯石がついている
- 歯茎が腫れたり、赤くなったりしている。
- 目の下が腫れている
※上顎第4臼歯の根尖膿瘍が原因となる場合がある
- いかがですか?あなたのワンちゃんは大丈夫ですか?
歯周病は放置しておくと深刻化する可能性が非常に高いので、早めのケアが大切です。今回発売したデンタルブラシとガムはそのケアを目的としたものなので、かなりのこだわりを持って開発を行っています。
最初に歯ブラシのこだわりですが、首の部分のピンク色のラバーです。これはワンちゃんが歯ブラシを噛んだ時に、噛んだ部分が毛羽立ってしまうと口の中を傷つける恐れがあるので、毛羽立ちを防ぐために巻きました。一見簡単に巻いてあるように見えますが、実はかなり苦労しました。ラバーを巻きつける本体の部分が細すぎると首が折れやすくなるので、ある程度の太さが必要です。ただ、太くしすぎるとワンちゃんに違和感を与える可能性が高いので、そんなに太くできない・・・。そこで、試行錯誤してやっとたどり着いたのが、今の太さです。お使いになるときはぜひ、首の太さにも注目していただければうれしいです。
- 次にデンタルガムですが、これはこれで非常に苦労しました。このガムに入っている機能性成分の中に、水分が多いと機能が失われてしまうというものが含まれています。通常ガムの製造工程には蒸気殺菌という工程が入っているのですが、これを行うと機能が失われてしまうことが分かりました。そこで機能も失われずに、なおかつ殺菌もできる加熱温度を探るのに何ヵ月もの歳月を必要としました。また、加熱条件はガムの硬さにも影響します。歯周病を発症しているワンちゃんは、ものを噛む時に痛みを伴う可能性があります。そこで硬すぎず、でも柔らかすぎないような仕上がりにするのも大変でした。そんな苦労のかいもあって、非常に良い製品に仕上がり、効果判定でも良いデータを得ることができました。(効果判定については、2009年9月26日に開催された『第11回日本臨床獣医学フォーラム2009』において「口腔内ケア用ガムにおける有用性および安全性に関する評価検討についての報告」というタイトルで発表を行いました。)
- かなりのこだわりを持って開発した商品なので、より多くのワンちゃんの歯の健康維持に役立てていただければ開発冥利に尽きます。
ぜひぜひ一度お試しください。
それではまた・・・・・。