• 【漢方薬シリーズコンテンツ「natsuko先生のおうちで簡単・薬膳レシピ」】

【材料1本分】

●生鮭(切り身)          1切(約100g) …温中(脾胃を温めて働きを良くする)
●じゃがいも            1個(約100g)…@健脾、和胃(脾胃の機能を正常にする) A補気(気を補う)
●パートフィロ(約35cm四方)      2枚  …健脾、和胃
 ※春巻きの皮でも代用可。(春巻きの皮の場合[健脾、和胃]の働きはありません)
●ニンニク             1/2かけ   …健胃(胃を強くする)
●生クリーム            大さじ3   …益胃(胃を丈夫にし、消化をスムーズにする)
●ヌニェス・デ・プラド
 エクストラバージンオリーブオイル 大さじ2と1/2…生津(全身に滋養を与え、臓の円滑な働きを助ける)
●塩                小さじ1
●コショウ             少々
●水                適量
●ソース材料            生津
・ほうれん草            50g …補血(造血を助ける)  
・生クリーム            大さじ2  …益胃
・粉チーズ             大さじ1

【作り方】

  1. 1. パートフィロは常温で自然解凍しておく(約1時間)。この際、乾燥しないようにラップ等で包む。ほうれん草は茹でて水気を絞り、根を落として3cm長に切る。じゃがいもは皮をむき、芽を取り、4等分に切る。
  2. 2. 鍋にじゃがいも、皮をむいたニンニク(切らずに)を入れ、水をひたひたになるまで注ぎ中火で約15分茹でる。 ここに鮭を加え、更に5分茹でてザルにあげる。オーブンを200℃に予熱する。
  3. 3. 2.をボウルに移し、鮭の骨や皮を取り除きながらヘラ等でつぶす。じゃがいもがつぶれたら、生クリーム、オリーブオイル(大さじ1/2)、塩、コショウを加えて練り混ぜる。
  4. 4. パートフィロ1枚を広げ、オリーブオイル(大さじ1)をまんべんなく塗り、もう1枚のパートフィロを重ね、こちらにもオリーブオイル(大さじ1)を同じく塗る。3.の具を巻く。(下記参照)
  5. 5. 4.を天板に乗せ、200℃のオーブンで黄金色の焼き目がつくまで約10分焼く。(※春巻きの皮を代用する場合も同じ温度と時間で焼く。)その間に茹でたほうれん草、生クリーム、粉チーズを合わせてミキサー又はプロセッサーにかけてソースを作る。
  6. 5. 焼きあがったパートフィロを半分に切り、ソースを敷いた皿に盛り付ける。

【巻き方】

  1. 1. パートフィロを広げ、手前1/3の所に具材を乗せる。
  2. 2. 手前から2回転巻く。両端を内側に折り畳み、円柱型になるよう巻く。
  3. ※適度に空気が入るようゆるめに巻いていくと、出来上がりのサクサク感が楽しめます。

【お料理ポイント】
☆パートフィロは小麦粉とトウモロコシを原料にしたギリシア生まれの食材です。繊細な薄皮がお料理を華やかにします。

 

natsuko先生の 薬膳コラム&食材ポイント

年末、年始はお出かけや会食の機会が多く、つい食べ過ぎてしまいお腹に不調を感じる方が多いのではないでしょうか。食べ過ぎでお腹が張っている時、ほうじ茶等低カフェインのお茶に少量の陳皮(ちんぴ。ウンシュウミカンの果皮を乾燥したもの)を加えて飲むと少し緩和されますので是非試してみて下さい。

今回取り上げる五臓は消化吸収活動の要となる“脾”。
“脾”は胃が消化した栄養を吸収して全身に運ぶ働きをします。内臓各所に届けられたこの栄養を元に、生きていく為に必要な“気”と“血”は作られます。冬は脾の中の陽気(内臓を温め、維持する働き)が減り、脾の動きが鈍くなります。この為、栄養が身体の末端まで行き届かず、疲れやすくなったり手足にだるさを感じたりします。また、お肌が硬く、ごわつきを感じる時は“脾”の働きが低下し、栄養不足を招いているサインかもしれません。

今回は“脾”の働きを正常にしていく食材を主役にし、“気”と“血”を補う食材を加えた薬膳レシピをご紹介致しました。身体の隅々まで栄養を行き届かせ、冬を元気に乗り切りましょう。

☆寒さが厳しいほど甘さを増すほうれん草は冬に美味しくなる野菜の一つです。涼性の食物なのでにんにく等の温性の食物と一緒に摂ると身体を冷やしません。

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