• 【漢方薬シリーズコンテンツ「natsuko先生のおうちで簡単・薬膳レシピ」】

【材料2人分】

●豚肉(ロース切り身)      2枚(約300g)…滋陰(体内の水分不足を補い、乾燥を緩和する)
はちみつ            小さじ1 …@潤膚(肌に潤いを与える)、A通便(便秘解消)
●小麦粉             大さじ1
●サラダ油            小さじ2
●塩
●こしょう
ミモザソース材料       
・あんず(シロップ漬け)     30g …生津(全身に滋養を与え、臓の円滑な働きを助ける)
・にんじん            50g …滋陰
・バター             大さじ1 …潤燥(乾燥を潤し、回復を促す)
・白ワイン            大さじ2 …滋陰
・おろししょうが         少々
・塩               適量
・こしょう            適量

【作り方】

  1. 1. 肉の両面全体を包丁の背で叩き、一枚につきはちみつ小さじ1/2を両面に塗る。そのまま約30分置いた後、塩、コショウで下味をつけ、薄力粉を両面にまんべんなくまぶす。 あんずは粗みじん切りにする。にんじんはすりおろす。
  2. 2. バターを入れたフライパンを弱中火にかけ、しょうが、あんず、にんじんを加えて炒める。 ワインを加えてさらに炒め、ソースを作る。
  3. 3. フライパンにサラダ油を弱中火で熱し、肉を入れて片面2分半〜3分ずつ肉にしっかり火が通るまで両面を焼く。 皿に盛り、ミモザソースを添えていただく。

【お料理ポイント】
☆お肉類は、はちみつに漬けてから焼くと柔らかく焼きあがります。はちみつに漬ける前にお肉を叩くひと手間を加えると表面の傷からはちみつがより浸透し、時間がたってもあまり固くなりません。 また、薄力粉をまぶすことで肉汁が閉じ込められてジューシーに仕上がります。
☆弱中火でゆっくりじっくり焼くと、しっとりと柔らかい焼きあがりになります。お肉の厚さにより焼き時間は調節してください。

 

natsuko先生の 薬膳コラム&食材ポイント

『立夏』を迎えました。大型連休もありキャンプや屋外レジャーの機会も増えてくる頃ですね。気温が高くなると発汗が激しくなるため体内の水分は不足しがちです。体内の乾燥はお肌や便に影響するだけではなく、内臓に熱を持たせ、ほてりや不眠などの更年期障害の原因になりかねません。今回は体内の乾燥についてお話したいと思います。

中医学では体内の乾燥を「津液不足」と言います。津液(※1)は簡単に言えば栄養と水分。津液は私たちが食べたり飲んだりしたものから脾で作られます。それが肺と腎との連携で全身に運ばれ、身体に栄養と潤いを与えます。津液には気と共に身体を巡り、気の過剰な熱を冷まし内臓の温度を適切に保つ働きもあります。気、血と同じく生きていくためにとても大事な液です。津液が不足し体内が乾燥すると油を注していない自転車のチェーンのようにきしみ、内臓の動きは悪くなります。また、肺の栄養状態はそのままお肌に表れると中医学では考えられているので、潤いあるお肌づくりには肺の津液を満たしておくことが最も大切です。

今回は津液を生み出す食材、そして 脾・肺・腎に栄養と潤いを与えて正常に動かす食材を使ったレシピで津液を全身に行き渡らせましょう。

女性は季節を問わず【生津(津液を作る)】、【滋陰(内臓を潤す)】の食材を積極的に摂り、潤いある身体、お肌を作っていきましょう。 今回のレシピで使う食材以外にも下記の食材を日々の食事に取り入れてみてください。※1.日本漢方では津液を“水”と表しています。

☆[生津食材]  豆乳、オクラ、きゅうり、れんこん、梅、ヨーグルト等  
[滋陰食材]  黒豆、アスパラ、エリンギ、ぶり、はまぐり、鶏卵等

☆“陰”に属する食材をメインで使う場合、“陽”に属する食材を少量加え“陰”の働きをより明確にします。例えば小豆を煮るときに少量の塩を加えると甘さが引き立つように。今回のレシピでは豚肉、あんず、にんじんが陰食材、はちみつが陽食材です。

☆あんずシロップ漬け缶詰がない場合には、あんずジャム大さじ1で代用できます。

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