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- 思いやりや感謝の気持ちを持って接することのできる人間関係は、恋をしている状態よりもひとつ上のレベルだと考えています。
- この仕事を始めて9年とのことですが、そもそも、どうして恋愛相談を専門に?
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25、26歳頃から、サラリーマンを続けていくことに疑問を持ち、どうせなら自分の好きなことをやりたいと転職したり、資格の取得をしたりしながら、何をしたら一番いいか模索していました。その頃、たまたま読んだ中谷彰宏さんの本に、自分のしたいことを探すときには、過去を振り返って探せというくだりがあったんです。そのとき28歳。エクセルで自分の人生年表を作ったら、僕の人生は大きく4つのことで占められていました。小中学校時代は音楽、高校生の頃はパソコンに夢中でプログラムを作ったり。大学時代は、教員の親の影響か、教えることが好きだったので塾の講師と家庭教師のバイトばかり。社会人になってからはたいしたことしてないので書かなかった。そして、どの時代にも通底するように流れていたのが、恋!
これで、何をしろというんだ? と悩んだ末にたどり着いたのが、インターネットの恋愛相談サイト。パソコン、恋、指南、これで4つ中3つを充足。もう1つの音楽は、サイトに書いていたエッセイが音楽の詩的な要素を半分くらい満たしている。これで「好き」がほぼ出揃った。これが、仕事として成立するかどうか?
サイトは、心理テストやクイズ、恋愛相談の掲示板とコラムで構成しました。蓋を開けてみたら、掲示板とコラムだけが非常に盛り上がっていて、恋愛相談のニーズがあることが分かった。そこに注力し、まぐまぐさんのメルマガに登録したら、3日後に読者が1000人を超えていました。なんのCMもなしでの、この数字はすごいんだそうで、仕事にする自信が持てました。
- どういう人に、一番この本を読んでもらいたいですか?
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僕の話を受け入れがたいという人にこそ読んでもらいたい。鼻が天狗になっちゃってるような、自信過剰で高慢な女性に、自分を変えるきっかけにしてもらいたい。今までのやり方では通用しないということ。
うまく恋が実らない人から多い相談が、“ちゃんと気持ちを伝えたほうがいいでしょうか”というもの。同様に、“どんなメールや電話をしたらいいでしょうか”という相談も、けっこう多い。その時の感情に左右されてしまって、目先のことしか考えられなくなっているんです。
そうではなくて、彼と付き合いたいと思ってるのか、それとももちゃんとした関係が無理なら別れたほうがいいと思ってるのか。自分が本当にどうしたいのかは、自分でじっくり考えたら答えが出るものです。そして「目先の感情の向こう側にある目標」に向かって、今をどうするべきなのかと考えることが大切なのです。そういう考え方ができるようになりたいと思われたら、ぜひともこの本を読んで、自分の気持ちを自分で見つめるためのヒントを得てほしいと思っています。
- 最後にひと言、脱婚活に向けての熱いエールを。
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一時的な幸せではなく、幸せな状態を続けたいなら、人間的に成長することが一番大切だと思います。結婚生活も恋愛も、好きだけでは続きません。相手を思いやり、一緒にいてくれてありがとうという感謝の気持ちをもつことが大切です。僕は、思いやりや感謝の気持ちを持って接することのできる人間関係は、恋をしている状態よりもひとつ上のレベルだと考えています。ドキドキワクワクの恋をしている状態も楽しいけれど、それだけでは幸せは続きません。相手に対して何かをしてあげたいという気持ちや“ありがとう”の気持ちをお互いに与えあうことができる関係を築かないと、いつまでたっても同じレベルで悩むことになるんです。つまり、“どうして〜してくれないんだろう?”という不満を捨てて、自分ができることを、自分で考えて行動に移すことができれば、お互いを敬うことのできる恋以上に素敵な関係を築くことができると思います。本書を読んで、そういったところを知ってもらえれば、これ以上嬉しいことはありません。この考え方が浸透すれば、恋愛市場は劇的に変化を遂げるかも、なんて思っています。
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