鮮やかなピンク色が自慢のサケは、実は白身魚なんです。赤く見えるのは、天然色素カロテノイドの一種アスタキサンチンを含んだオキアミやエビをサケが餌にしているためなんだとか。
サケは産卵期になり、生まれ故郷の川をさかのぼるとき、太陽の紫外線に晒され、激しい運動のせいで体内には絶えず活性酸素が発生し、筋肉を疲労させるのですが、カラダに蓄えたこのアスタキサンチンが活性酸素の働きを抑えこんでくれるといわれています。サケはアスタキサンチンパワーのおかげで、過酷な旅も乗り切れるわけですね。

知っているようで知らない、アスタキサンチン。実はこんなにすごかった!アスタキサンチンの、思わず誰かに言いたくなる話をご紹介します。
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鮮やかなピンク色が自慢のサケは、実は白身魚なんです。赤く見えるのは、天然色素カロテノイドの一種アスタキサンチンを含んだオキアミやエビをサケが餌にしているためなんだとか。
サケは産卵期になり、生まれ故郷の川をさかのぼるとき、太陽の紫外線に晒され、激しい運動のせいで体内には絶えず活性酸素が発生し、筋肉を疲労させるのですが、カラダに蓄えたこのアスタキサンチンが活性酸素の働きを抑えこんでくれるといわれています。サケはアスタキサンチンパワーのおかげで、過酷な旅も乗り切れるわけですね。
宝石のように輝くイクラは大好きな方も多いはず。あの色もアスタキサンチンの赤い色素。川の浅瀬に生みつけられた卵を紫外線から守ると考えられています。卵中のアスタキサンチンの含有量が低く、赤くない卵は孵化率が低くなるともいわれています。親サケからアスタキサンチンを受け継いだ卵たちは、そのパワーに守られやがて孵化を迎えます。ふ化した稚魚は約6週間ほど、赤い袋の「さいのう(卵黄)」と呼ばれる栄養だけですくすくと育ちます。
茹でたカニやエビが赤いのは甲羅に含まれているアスタキサンチンが赤くなったもの。ふだん生きているときはアスタキサンチンがタンパク質の分子と結合しているために黒っぽく見えます。加熱することによってアスタキサンチンが遊離して赤く見えるのです。何のためにエビやカニが甲羅などにアスタキサンチンを溜め込んでいるのか。紫外線などの有害物質から身を守っているのではないかなど、諸説あります。
アスタキサンチンの原料となるは、ヘマトコッカス藻という、直径がわずか数十ミクロンの藻。およそ35億年前地球上に現れた藻が起源とされ、通常は緑色ですが、強い光や栄養の欠乏など環境変化によってアスタキサンチンを生成し、赤く染まり、環境ストレスから自分の身を守ります。自然界でアスタキサンチンを作り出すことのできるのは、このヘマトコッカス藻などごく限られた生物のみ。太古からつづく防衛能力がいま人類の医療や健康に役立っています。
優雅なダンスで求愛するフラミンゴ。カロテノイドが含まれるエサの影響で羽をより赤く染めて相手にアピールし、生涯の伴侶を見つけます。無事出産すると、ヒナに与えるのは、主にカンタキサンチンやアスタキサンチンなどのカロテノイドを含んだ赤いフラミンゴミルク。喉の奥の器官から分泌されるもので、メスだけでなくオスも与えることができます。ミルクを与えると、ヒナはまるで親鳥の栄養を吸い取るようにどんどん成長していきます。この時、なんと親鳥のピンク色の羽は白く変わってしまうそうです。でもご安心を。親鳥は子育てが終わるとまた鮮やかなピンク色に戻り、次の繁殖に備えます。