届いたエール。
早めの行動で、
人生に豊かな彩りを。
――「減量外科」とはどういった医科でしょうか。
総合的に肥満症の治療をサポートしています。
まず、食生活の是正や運動療法を取り入れた減量指導、カウンセリングを実施します。その上で、個々の状況に応じて薬による治療や減量手術などを行います。
国内では減量外科のある病院も少なく聞き慣れないかもしれませんが、世界では広く知られているんですよ。
――どのような方が受診されるのですか。
BMI35以上の高度肥満症の方がメインです。
8割の方が減量手術を希望されます。
糖尿病や脂質異常症、高血圧や睡眠時無呼吸症候群のいずれかを合併している方がほとんどです。男性は働き盛りの30〜40代、女性は成人した時より体重が増えたという20〜30代が多いです。60代以上で病気が心配になって受診される方もいます。
- BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
- <例>体重57s、身長160cmの場合
→ 57s÷(1.6m×1.6m)=22.3
――減量手術に至らない方も多いのですか。
BMI25以上で、“手術するほどではないけれど肥満に該当する方”の受診も増えています。
BMI27.5までの方は基本的には食事・運動療法です。BMIが高くなるにつれて薬による治療、内視鏡治療、減量手術と治療のレベルが上がります。
日本のBMI人口分布
――減量手術について教えてください。
「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」といって、BMI35以上から保険診療で行える唯一の術式です。
胃の大部分を切り取ってバナナ1本分くらいの大きさにします。胃の容量が小さくなって食欲増進ホルモンの分泌が抑制されるので、少量の食事で満腹感を得られるようになります。世界では年間68万件も施行されている信頼できる術式です。
――肥満はどのようなリスクにつながりますか。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病に直結します。
肥満が進むと生活習慣病が一気に進んで、脳梗塞や心筋梗塞、脳卒中などの深刻な病態を招きます。
――肥満患者の方の生活スタイルに共通点はありますか。
食生活では「カレー」や「うどん」など、主食の単品メニューを好む傾向があります。
カロリーが一緒でもいろいろな栄養素をとるほうが好ましいです。丼ものよりも定食がよいですね。
運動習慣はない方がほとんどです。意外かもしれませんが、私は無理に運動を推奨しません。治療初期のアドバイスは、「座っているよりは立つ、立っているよりは歩く。平地を歩くよりは階段を登ってください」という程度です。
――減量と運動は切り離せないと思っていました。
運動の強要はストレスに繋がります。
良い心の状態で減量に取り組むためにメンタルケアを大切にしているんです。減量するか現状維持するには、週150分の運動が推奨されています。ですが、30分を週5回と考えるとハードルが高いですよね。私は朝30分、週6回ランニングをしますが続けるのは大変。患者さんを指導する立場なので「戒め」として走っています(笑)。
――『DHCプロティンダイエット』を食生活の是正のために採用いただいていると伺いました。
はい。医師の指導のもと、手術の有無に関わらず3食※1をプロティンダイエットに置き換えてもらいます。
手術をしない方でも、2週間で3〜7%の減量がみられます。退院後も1日1〜2食をプロティンダイエットに置き換えてもらい、減量指導をしています。
――減量手術を受ける方の入院中の食事はどのようなものですか。
術前・術後のサポート食品としてもプロティンダイエットを活用しています。
術前の2〜3週間は3食すべて※1、術後も1〜2食を置き換えます。糖質を制限すると一週間ほどで「糖毒性※2」がとれるので空腹を感じにくくなります。「胃が小さくなった気がする」と言う方もいますね。
※1 医師の指導に基づく治療以外では、過度のダイエットを防ぐため、1日2食を限度としてください。
※2 糖は薬やタバコのように中毒性があり、普段から多く摂取していると、体が自然とより多く摂取しようとしてしまい、食事量を減らすことが難しくなってしまいます。その結果、太りやすくなります。
日本人の成人は、平均して1日あたりおよそ300gの糖質をとっています。糖質は体内でエネルギーに変わる大切な栄養素ですが、とりすぎると血糖値を上昇させ、体にダメージを与えたり、使われなかった分は体脂肪になって肥満を招いたりとさまざまな悪影響が。体に必要な糖質量には個人差があり、その人の活動量によっても違ってきますが、健康維持のためには糖質摂取量を1日150〜200g程度に抑えていくことが望ましいと考えられます。
- ごはん 1膳(200g)→糖質76.2g
- 食パン 1枚(6枚切)→糖質28.9g
- そうめん(ゆで) 1人前(270g)→糖質69.1g
- ドーナッツ 1個(60g)→糖質38.04g
- りんごジュース 1杯(200g)→糖質20.8g
――『DHCプロティンダイエット』をお選びいただいた理由をお聞かせください。
カロリー制限時でも必要な栄養素をきちんと摂取できるからです。
たんぱく質もしっかり配合されていて、医師として勧めやすいですね。
類似品に比べて価格が適正ですし、バリエーションも豊富で飽きにくいと思います。
――減量が成功した患者さんとの印象深いエピソードはありますか。
「痩せたからいっぱい服を買わなきゃ♪」と言った弾む声と笑顔は忘れられません。
手術で40〜50kg減量すると人生が劇的に変わります。「念願の膝の手術ができた」、「外出するのが楽しくなった」など、長年のお悩みが解消したとも聞きます。医師としてこれ以上の幸せはないですね。
――減量したい人に向けて、先生からアドバイスをお願いします。
もっとも大切なことは目標設定と動機づけです。
何キロ痩せたいか、どうして痩せたいのかを明確にしましょう。
その上でまずは半年、1〜2食をプロティンダイエットに置き換えてください。ある程度減量してから運動する習慣をつければ、理想の体重に近づけるはずです。
プロティンダイエットに置き換えれば、最低1食はいつも通りのメニューが食べられます! 減量の敵とされる“甘いもの”は、“補食”ととらえて主食の量を減らすのに役立ててください。今は糖質オフのお菓子も増えましたよね。
《編集後記》
減量を成功させるポイントは、無理なく、長期的に取り組むこと。仕事などで帰宅時間が遅い日は、夕食を2回にわけるとよいそうです。「夜にどか食いしがちな人は、夕方にプロティンダイエットで“補食”すれば、帰宅後の食事量を抑えられます」と高橋先生。続けやすい価格も大切ですよね。食生活に『DHCプロティンダイエット』を上手に取り入れて、減量成功を目指しましょう!